自己破産にかかる費用

自己破産とは

カードローンなどの消費者ローンクレジットカードなどを利用して経済的に行き詰まり借金を返済できなくなった場合、債務者は大きなストレスを抱えるようになります。どんなに働いても毎月の返済に収入が追いついていかないという人もいることでしょう。このような場合に借金から解放される手段があります。それが自己破産です。自己破産は債務整理のひとつです。自己破産とは裁判所に破産宣告を申し立て、裁判所によって認められるとこれまでの債務がすべて免責になる手続きのことを指します。自己破産手続きは消費者を守るために設けられた制度であり、制度を活用することで生活を立てなおすことが可能になります。日本における自己破産件数はバブル崩壊後ピークを迎え、その後減少傾向が続いています。最新の統計によれば、自己破産件数は年間約72000件となっています。

自己破産が適用されない場合

自己破産はすべてのケースで適用が認められるとは限りません。自己破産はあくまで消費者保護のために設けられた制度ですから、保護の範囲を逸脱すると考えられる借金については免責事項が設けられています。法律用語で免責不許可事由と呼ばれますが、裁判所に申し立てをしても申し立てが却下される場合があることを覚えてきましょう。具体的な事例は様々ですが、代表的な事例としてはクレジットカードの現金化による借金、ギャンブルのために多額の借金をして返済できなくなった場合、株やFXなどの取引で多額の借金をしてしまった場合、財産があるにもかかわらず、借金の返済に充てずに破産手続きをしようとした場合などです。これらの事由に当たると裁判所は自己破産を認めず免責不許可事由として扱います。

自己破産手続きは個人でもできるか

ある程度の法律の知識があり、実務経験がある人なら個人でも自己破産手続きをすることができます。個人で自己破産手続きを行なう場合、裁判所への申し立てや資産目録などの準備や提出は、すべて自分で行うことが必要です。債権者一覧の提出も求められるため、債務の明細をリスト化しわかりやすくすることも必要です。さらに陳述書の記入は文章力が求められます。なぜ債務を負ってしまったのか、返済ができなくなってしまった理由などを裁判所側が納得できる仕方で説明する必要があります。自分で使用としたもののハードルが高いと感じた場合には、弁護士や司法書士に依頼するようにしてください。また自営業者や個人事業主の場合も自分で手続きを行なうのは難しいですから、専門家に依頼することになります。

自己破産手続きを依頼する場合の費用

自己破産手続きを行なう際には費用が発生します。費用は裁判所に支払うものと弁護士や司法書士に依頼する場合の費用の二種類があります。裁判所に支払う費用は収入印紙代、切手代、予納金があります。収入印紙代が1500円、切手代が3000円~15000円、予納金が20000円~30000円です。債権者が複数ある場合には予納金の額が変わってきます。弁護士や司法書士に支払うことになる費用として、同時廃止の場合で5社程度までが17万円~25万円、10社程度までが20万円~30万円程度です。債権者が増えるとその分自己破産費用が加算されます。費用の目安としてはすべてを含めて25万円~30万円程度発生することになります。

自己破産費用が支払えない場合

経済的な事情ゆえに自己破産手続き費用が支払えない人もいます。そのような場合には、民事法律扶助制度を活用することで自己破産手続きを進めることができます。民事法律扶助制度とは国が費用を一時的に立替えてくれる制度のことです。自己破産後に立替え費用を返済する必要がありますが、債務による負担を無くすことができるため、状況に合わせて利用することで円滑に自己破産手続きを進めることができます。

自己破産を弁護士に依頼するメリットデメリット

自己破産手続きを弁護士に依頼する

借金が膨らみ、自力での返済が非常に困難になってしまった場合、自己破産を選択したいと思うことでしょう。自己破産手続きを進めるためには、金融に関する法律的な知識に加えて裁判所に提出する書類の準備など、素人ではなかなかできない事柄が含まれています。そのため自己破産手続きを弁護士に依頼する人も少なくありません。弁護士に依頼することで手続きをスムーズに進めることができ、自己破産手続きを失敗せずに行なえる確率が非常に高くなります。しかし弁護士に依頼するにあたって、メリットやデメリットについても知っておきたいと思うはずです。

自己破産手続きを弁護士に依頼するメリット

自己破産手続きを弁護士に依頼することの最大のメリットは、手続きに伴う書類の作成や裁判所への申し立て、債権者側との交渉などをすべて代行してもらえるということです。これらの事柄を自分で行うには時間やエネルギーが必要になります。失敗するリスクも高いため、自己破産手続きがうまくいかなかったときのダメージは計り知れません。弁護士は自己破産手続きの依頼を扱ってきた経験を豊富に有しているため、自己破産手続きをどのようにすれば効率よく、しかも効果的に行えるかを知っています。個人の状況に合わせた最適な手続きの仕方を知っているのも弁護士の強みと言えるでしょう。

司法書士ではなく弁護士に依頼することのメリット

司法書士も弁護士と同じように自己破産手続きを代行することができます。料金も弁護士に比べて安いこともあり、司法書士に依頼してみようと考える人もいます。司法書士と弁護士双方ともに法律の専門家ですから、どちらに依頼しても変わらないと思うかもしれません。しかし両者には決定的な違いがあります。それは法律行為を代弁することができないという点です。法律行為とは法律相談や裁判所に出廷して弁護を行なうといった行為のことを指しています。自己破産手続きにおいて、裁判所に提出する書類の作成などの業務は司法書士も行なうことができますが、債務者の代理人となって裁判所で訴訟を担当することはできません。つまり複雑な案件の場合、訴訟に持っていくことができません。対照的に弁護士はすべての法律行為を担当することができます。もし自分の今の状況が複雑で裁判に持ち込む可能性があることが分かっている場合には、弁護士に依頼する方が得策ということになります。

弁護士に依頼するデメリット

弁護士に依頼することにはデメリットもあります。それは費用が発生することです。自己破産手続きを弁護士に依頼する場合には、少なくても20万円~30万円ほどの費用が発生します。弁護士費用は分割でも支払いができますが、自己破産を行なう時点で経済的にかなり困窮している場合が多いため、費用の捻出ができないと感じる人もいます。弁護士に自己破産手続きを依頼する際にはある程度まとまった費用が必要だということをあらかじめ覚えておくようにしましょう。解決策としてはこれまで支払って来た返済額を弁護士費用に充てる方法があります。

弁護士も様々

弁護士はそれぞれに得意とする分野があり、個性も異なります。人間性も一人ひとり異なりますから、必ずしも自分に合う人が見つかるとも限りません。自己破産手続きにおいて、馬が合わない弁護士に依頼すると途中でトラブルが発生する可能性が高くなります。自分の希望を汲み取ってくれる弁護士が見つかるかどうかは、実際に探してみないと分かりません。これもデメリットと言えます。中には悪徳な弁護士もいる場合があります。法外な料金を請求されたというケースも実際にありますから、弁護士選びは慎重に行いましょう。